不動産を所有しているなら勉強しておいた方が良い
現在不動産を所有している方、賃貸で今後購入予定の方は、この「宅地建物取引士」資格を勉強しておきましょう。なぜなら、今後自身の不動産を売却・購入の際に役立つからだけでなく、親の所有していた不動産を相続(10ヶ月以内に相続税納税)した場合、早急に対処しなくてはならないからです。例えば、
- 幼少期から親と住んでいた家がある
- 子がそれぞれ巣立ち、その家(実家)に両親のみ住んでいた
- 父親が他界し、介護のため子の家へ母親が引っ越した
- 実家が空き家になり、売却することになる
というパターンです。実家の名義が他界した父親であれば、その実家の土地及び建物の相続手続きが必要です。配分は遺族の遺産分割協議書で決まるとしても、実家をできるだけ高く売却し、そのお金を母親の介護費用や生活費などにあてられると助かります。
不動産売買で動くお金は、
- 普段スーパーなどで「○十円、○百円」の食材を扱う感覚
と違いすぎて冷静さを欠くかもしれません。さらに専門用語や見慣れない書類を目にする・耳にすることからも、結果として不動産屋さんの言いなり(売却しやすい)金額となってしまう可能性があります。少なくとも不動産における基本的な専門用語、法律、仕組み、計算方法などの知識を資格を通して知っておきましょう。そうすれば、言いなり価格、もしくはもっと高く売ることができるかもしれません。
よって、今から介護や仕事のスキマ時間に(合格後に不動産屋さんに勤務しない予定であっても)「宅地建物取引士」資格の勉強をしておくことをおすすめします。
勉強方法は?
私が実際に合格した際に行った勉強方法をご紹介します。人それぞれ勉強方法はあります。大きく分けて3通りがあるでしょう。
- 独学
- 通信教育講座
- 予備校へ通学
1の独学は本屋さんで所狭しと並んでいる参考書と過去問を購入して、黙々と自分で勉強する方法です。こちらのメリットはほぼ書籍代、受験費用、交通費くらいで安価であるということです。
しかし、この方法は自己管理がしっかりとしていないと向いていません。理解がすぐにできない法律、覚えることが多い用語や数字など試験範囲が広いのです。それでもモチベーション高く保ち続け、合格レベルまで持っていけるのはごく少数と言えます。さすがに国家資格ですからね。そうそう合格出来ません。
実際の試験は50問マークシート方式なので分からないところがあっても全て解答することが出来ます。ヤマ感で解答し、運良く正解することもあるかもしれません。ただし、おおよそ36、7問は正解しないと合格できない試験なので、ヤマ感に頼るレベルでは難しいでしょう。
3の予備校へ通学は在宅介護があるので時間的に厳しいでしょう。
よって、2の通信教育講座で勉強が良いと思います。
私の合格体験記
初めて受験した際には独学でやってみましたが、不合格でした。悔しくてその次の年も同じように受験して、不合格でした。その後は半ばあきらめムードになって勉強するのを止めてしまいました。若かりし頃です。
3年前くらいでしょうか、ふともう一度受験しようと決意しました。今回は通信教育講座で勉強しました。さすがにオリジナル教材は分かりやすく、範囲を狭めて要点をまとめてあって分かりやすかったです・・・と今回は大丈夫と思って受験しましたが、結果は不合格でした。思い返してみると、講座の中で使っていない部分があり、勉強方法が間違っていました。
次年度に再度講座のカリュキュラムに沿って勉強していくと・・・晴れて合格できました。つまりは「あえて自己流を取り入れずに勉強する素直さ」が前年度は足りなかったというわけです。
以上のことから、私の体験と在宅介護を考慮して「通信教育講座」で勉強することをおすすめします。
合格した暁には・・・
晴れて合格した暁には、
- 実務経験あり、合格して1年以内の方は、すぐに登録
- 実務経験なし、合格して1年以内の方は、登録実務講習を受講(講習後試験があって合格が必要)後に、登録
して「宅地建物取引士証」を得ることができます。なお、合格後1年以上が経過すると更新のための法定講習も必要となります。この辺りの制度については、試験内容に入っていますので受験する方は覚えておきましょう。
私自身は登録はしていません。当然登録、そして更新には費用がかかるからです。現在不動産に関する仕事をしているわけではないので、教養として合格している方も多いと聞きます。
現在在宅介護等で仕事をしていない方は、次の仕事の一つの選択肢として不動産業を選んでみても良いのではないでしょうか。資格があっても実務経験が無いと即戦力にはなれないのは事実ですが、就職活動の際には資格有りと無しでは選考時に違いは出ることでしょう。なんてったって国家資格ですからね。知識も免許証も自信も持てる「宅地建物取引士」資格の勉強」をぜひ介護や仕事のスキマ時間を使ってやってみませんか。